LLMO/AISEOモニタリングツール
Lettertraceとは?BYOK型オープンソースAI可視性トラッカー解説 (lettertrace-byok-open-source-ai-visibility-japanese-review)
ツール比較最終更新日: 2026年9月18日初出: 2026年9月15日

Lettertraceとは?BYOK型オープンソースAI可視性トラッカー解説

LettertraceはClaude・ChatGPT・Gemini・Perplexityを自分のAPIキーで横断監視できるMITライセンスの無料AI可視性トラッカー。機能・導入手順・商用ツールとの違いを一次情報から整理する。

目次(26項目)

Lettertraceとは?BYOK型オープンソースAI可視性トラッカー解説

この記事の結論: Lettertraceは、Claude・ChatGPT・Gemini(Google AI Overviewsを含む)・Perplexity Sonarを横断して自社ブランドの露出を追跡できる、MITライセンスのオープンソースAI可視性トラッカーである。最大の特徴は「BYOK(Bring Your Own Key)」方式にあり、ユーザーが自分のAPIキーで直接各モデルを呼び出すため、月額100〜400ドル台の商用GEO監視SaaSを契約しなくても、開発者は自社インフラ上にセルフホストしながら同等の指標を手元で再現できる。2026年8月にProduct Huntでローンチされたばかりの新しいプロジェクトで、本記事執筆時点で日本語での紹介記事は見当たらないため、導入を検討する前に一次情報を押さえておきたい。

最終更新日: 2026年9月15日

はじめに

「ChatGPTやClaude、Geminiに自社サービス名を聞いたとき、実際にどのくらいの頻度で紹介されているのか」を正確に把握している担当者は、まだ多くない。Google検索の順位であれば無料のSearch Consoleで確認できるが、生成AIの回答は検索結果ページのような固定フォーマットを持たず、同じ質問でもエンジンや日によって答えの中身が変わる。この「AI回答内での露出」を継続的に測るために生まれたのが、AEO(Answer Engine Optimization)やGEO(Generative Engine Optimization)と呼ばれる領域の監視ツール群であり、Profound・Peec AI・Otterly.AIといった専業SaaSがここ1〜2年で相次いで登場した。

ただしこれらの商用ツールは、Starterプランでも月額100ドル前後、複数エンジンを横断監視できるプランになると月額200〜400ドル台に達することが珍しくない。しかも料金の内訳を見ると、ツール提供元がAPIコストにマージンを乗せて再販している構造が一般的で、利用者からすると「実際のAI呼び出しコスト」と「サービス利用料」の境目が見えにくい。

こうした状況に対して、開発者のMathew Pregasen氏が公開したのがLettertraceだ。GitHubリポジトリ「letterstory/lettertrace」として無料公開されており、ライセンスはMIT。中身は「ブランド名とトピックを登録すると、その人が実際にAIへ聞きそうな質問文を自動生成し、Claude・ChatGPT・Gemini・Perplexityへ実際に投げて、回答の中に自社や競合の名前がどう出てくるかを記録し続ける」という、地に足のついた仕組みになっている。API呼び出しの費用はユーザーが契約する各社のAPIキーに直接課金されるため、Lettertrace自体の利用料は発生しない。本記事では公式サイト・GitHubリポジトリ・DeepWikiの技術ドキュメント・Product Huntのローンチ情報を一次情報として、機能・セットアップ手順・料金構造・商用ツールとの違い・導入時の注意点までを整理する。

Lettertraceとは?基本情報と開発背景

Lettertraceを一言でまとめると、「自分のAPIキーで動かす、セルフホスト型のAI言及モニタリング基盤」である。基本情報を表に整理する。

項目内容
提供元letterstory(開発者:Mathew Pregasen氏)
リポジトリgithub.com/letterstory/lettertrace
ライセンスMIT(オープンソース)
ローンチ時期2026年8月(Product Hunt掲載)
対応AIモデルClaude(Anthropic)、ChatGPT(OpenAI)、Gemini・Google AI Overviews、Perplexity Sonar
課金方式BYOK(自分のAPIキーで直接課金、Lettertrace自体は無料)
技術スタックNext.js 14(App Router/TypeScript)、Tailwind CSS、Recharts、Supabase(PostgreSQL・Auth・RLS)
動作要件Node.js 22 LTS、Supabaseプロジェクト
提供形態セルフホスト(npm / Docker)、ホスト版(lettertrace.com)

押さえておきたいポイントは三つある。第一に、Lettertraceは検索順位や被リンクなど従来型SEOの指標には一切踏み込まず、「AIの回答内で自社と競合がどう扱われているか」だけに機能を絞っている。第二に、Next.js+Supabaseという一般的なWebアプリ構成を採用しているため、フロントエンド・バックエンドの知識があるエンジニアであれば自社インフラへの導入ハードルはそれほど高くない。第三に、ローンチからまだ日が浅く、GitHub上のスター数・フォーク数も大手OSSと比べれば小規模で、コミュニティの成熟度や長期的なメンテナンス体制はこれから見極めが必要な段階にある。

主要機能:BYOK方式とマルチモデル監視の仕組み

Lettertraceの中核機能は、大きく分けて「プロンプト自動生成」「マルチモデル横断実行」「言及検出とスコアリング」の3段階で構成されている。

プロンプト自動生成

ユーザーはまず自社ブランド名と監視したいトピック(業界カテゴリや製品カテゴリなど)を数個登録する。Lettertraceはこの入力から、実際のユーザーがAIチャットボットに投げかけそうな自然文の質問を自動で複数パターン生成する。「◯◯業界でおすすめのツールは?」のような比較検討フェーズの質問から、より具体的な製品名を含む質問まで、手作業でプロンプトを1本ずつ書く手間を省く設計になっている。

マルチモデル横断実行

生成されたプロンプトは、ユーザーが接続したAPIキーに応じてClaude(Anthropic SDK経由)、ChatGPT(OpenAI SDK経由)、Gemini・Google AI Overviews(REST連携)、Perplexity Sonar(REST連携)へ実際に送信される。個別にキーを用意する代わりに、ConcentrateやOpenRouterのようなLLMルーター経由の単一キーで複数モデルをまとめて呼び出す構成にも対応している。ルーターキーを保存する際には、指定したエンジンが実際にネイティブなWeb検索(グラウンディング)に対応しているかを自動的に検証し、対応していないエンジンは検索前提のプロジェクトから除外される仕組みも備わっている。

言及検出とスコアリング

回答が返ってくると、まず単語境界を基準にした大文字小文字を区別しない正規表現マッチングで、自社ブランド名・競合ブランド名・それぞれのエイリアスが本文中に出現しているかを機械的に検出する。そのうえでLLMによる構造化呼び出しを追加で行い、言及の文脈(好意的か中立か)や「AIがそのブランドを推奨する言い回しをしているか」までを分類する。この二段構えにより、単なる文字列一致では拾いきれないニュアンスの評価まで踏み込んでいる点が実務上の強みになる。

これらの結果は、可視性(言及率)・シェアオブボイス(競合との相対的な出現比率)・プロミネンス(回答内でどれだけ早い位置に登場するか)・センチメント(好意度)という4つの軸で集計され、実行のたびに時系列トレンドとして蓄積される。

スケジューリングとチーム機能

監視の実行頻度は日次・週次、あるいは1〜90日の任意間隔でカスタム設定できる。Vercelにデプロイする場合はvercel.jsonに登録したcronジョブが、セルフホストの場合はGitHub Actionsなど任意のスケジューラが/api/cron/runエンドポイントをCRON_SECRET付きで叩く形で自動実行される。組織単位での利用も想定されており、オーナーが登録したAPIキーの利用枠をメンバー全員が共有する「オーナーモデル」を採用、招待メールの有効期限は1週間となっている。

セットアップ手順:自己ホスト導入の流れ

Lettertraceの導入は、一般的なNext.js+Supabaseアプリのセットアップ手順に沿う。GitHubリポジトリのドキュメントに基づく大まかな流れは以下の通りだ。

  1. Supabaseプロジェクトの用意: PostgreSQLデータベースとAuth機能を持つSupabaseプロジェクトを作成し、リポジトリ同梱のsupabase/schema.sqlを適用する。このスキーマはRow Level Security(RLS)によってユーザーごとにデータを分離する設計になっており、アップデート時に再適用しても安全なように作られている。
  2. リポジトリの取得と依存関係のインストール: git cloneでリポジトリを取得し、Node.js 22 LTS環境でnpm installを実行する。
  3. 環境変数の設定: .env.example.env.localにコピーし、NEXT_PUBLIC_SUPABASE_URLNEXT_PUBLIC_SUPABASE_ANON_KEYNEXT_PUBLIC_SITE_URLといった必須項目に加え、ENCRYPTION_KEY(32バイトのbase64値)を新規に生成して設定する。このENCRYPTION_KEYは各ユーザーが登録するAPIキーをAES-256-GCMで暗号化して保存するための鍵であり、紛失すると保存済みの認証情報が二度と復号できなくなる点が公式ドキュメントで強く警告されている。
  4. 開発サーバーの起動: npm run devでローカル起動し、ブラウザから初期設定を行う。本番運用ではDockerイメージ(ghcr.io/letterstory/lettertrace)を使ったdocker runでのデプロイにも対応している。
  5. AIプロバイダーのAPIキー登録: ダッシュボード上でAnthropic・OpenAI・Google・Perplexityのいずれか、または前述のLLMルーターキーを登録する。キーはサーバー側でハッシュ化・暗号化され、クライアントやCLIにマスクされていない状態で返却されることはない設計になっている。
  6. プロジェクトとプロンプトの設定: 監視したいブランド名・競合名・トピックを登録すると、監視用プロンプトが自動生成される。オンボーディング時のサイト読み込みには、組み込みのHTMLパーサーに加えてFirecrawl連携(FIRECRAWL_API_KEY設定時)でより精度の高い抽出も選べる。

なお、公式ドキュメントでは「Claude CodeやCodexのようなAIコーディングエージェントにアクセス権を与えてnpm install lettertraceするだけでも動かせる」という、エージェント経由での導入手順も紹介されている。手動でのセットアップに不安がある開発者は、AIエージェントに一連の初期設定を代行させる選択肢も検討できる。

CLIとAPI、MCPサーバー

Lettertraceは画面操作だけでなく、プログラムからの利用も想定した設計になっている。cli/lettertrace.mjsに実装されたCLIクライアントはブラウザ経由のOAuthサインインに対応し、認証後はREST APIとMCP(Model Context Protocol)の両方を通じて操作できる。REST APIはプロジェクト・プロンプト・競合・プロバイダーキー・ルーターキーの管理や実行トリガーに対応し、projects:read/writeruns:read/triggerのようなスコープ付きベアラートークンで認証する。MCPサーバーはStreamable HTTPエンドポイントとしてlist_projectslist_runsget_share_of_voice_reporttrigger_runといったツールを公開しており、Claude DesktopのようなMCP対応クライアントから直接シェアオブボイスのレポートを取得することも可能だ。認可基盤にはSupabaseのIDを利用したOAuth 2.1準拠の認可サーバーが組み込まれており、CLI向けのPKCEループバックと外部サービス向けの機密クライアントの両方をサポートしている。

料金モデル:完全無料の内訳と実際にかかるコスト

Lettertrace自体の利用に料金は発生しない。ソフトウェアとしての価格設定は存在せず、GitHubからクローンして自分のインフラで動かす限り、支払いが発生するのはAnthropic・OpenAI・Google・PerplexityといったAPIプロバイダーへの実際のトークン利用料だけになる。開発者のPregasen氏自身、ProductHuntでのコメントで「ユーザーはモデルプロバイダーに直接支払うのでマージンは乗らない」「1回の測定は概算で数ドル程度」という趣旨の発言をしており、競合の商用ツールが月額200ドルを超える価格帯を提示している点と対比させている。

ただし「完全無料」という表現には補足が必要だ。実際に発生するコストの内訳を整理すると次のようになる。

コスト要素発生有無備考
Lettertrace本体の利用料なしMITライセンス、無料配布
Supabaseの利用料条件付きで発生無料枠内であれば個人〜小規模利用は無償、規模が大きくなると有料プランへ移行が必要
ホスティング費用条件付きで発生Vercel等の無料枠で足りる場合は無償、アクセス増加時は有料枠が必要になりうる
AIプロバイダーのAPI利用料必ず発生トピック数×プロンプトバリエーション数×監視対象エンジン数×実行頻度に比例して増加
replicates設定による追加コスト設定次第で発生同一プロンプトを1〜10回繰り返すreplicates設定は、回数分だけトークンコストが線形に増える

つまり「サービス利用料はゼロだが、API従量課金と(規模次第で)インフラ費用は自己負担」というのが実態だ。小規模なブランド1つ・トピック数個の監視であれば月あたり数ドル〜十数ドル程度に収まる可能性が高い一方、監視対象のブランド・競合・トピックを増やし、日次で4エンジンすべてを回すような使い方をすれば、APIコストは商用ツールの下位プランに近づいていく点は留意しておきたい。また、運営者が任意で設定できる「トライアル実行枠」(デフォルト15回)を使えば、自分のAPIキーを用意する前に運営者側のキーでお試し実行することもできる。

商用GEO監視ツールとの違い

AI可視性を測るツールという括りでは、LettertraceはProfound・Peec AI・Otterly.AIといった商用SaaSと機能面で重なる部分が多い。両者の違いを整理する。

比較軸Lettertrace商用SaaS(Profound / Peec AI / Otterly.AI等)
提供形態オープンソース・セルフホスト(ホスト版もあり)クラウド提供のSaaS
課金方式BYOK、API実費のみ月額サブスクリプション(Profound: Starter 99ドル〜、Peec AI: Starter 95ドル〜Pro 245ドル、Otterly.AI: Lite 29ドル〜)
ベンダーロックインなし(ソースコードとデータを自社で保有)あり(解約するとデータ・履歴へのアクセスも失われるのが一般的)
モデルバージョンの固定・再実行可能(どのモデルバージョンのAPIを呼ぶかを自分で制御できる)提供元の運用方針に依存、バージョン変更のタイミングは非公開なことが多い
セットアップの手間必要(Supabase・環境変数・APIキー登録などエンジニアリング作業が発生)不要に近い(サインアップしてダッシュボードから設定するだけ)
サポート・SLAコミュニティベース(GitHub Issue等)有償プランに応じたサポート体制が用意されることが多い
ダッシュボードの完成度・レポート機能発展途上(開発初期のOSS)成熟している製品が多く、レポート出力やチーム権限管理も充実
監視対象エンジンの拡張性ソースコードを改修すれば独自に追加可能提供元のロードマップに依存

この比較から見えてくるのは、「運用の手間を払うか、月額料金を払うか」というトレードオフだ。エンジニアリングリソースが社内にあり、かつAPIコストだけで済ませたいスタートアップや個人開発者にとっては、Lettertraceは商用ツールの数分の一以下のコストで同種の指標を得られる有力な選択肢になる。逆に、非エンジニアの担当者がすぐに使い始めたい、あるいは手厚いサポートやSLAを求める企業にとっては、初期セットアップの手間とメンテナンス責任を負ってまでOSSを選ぶメリットは薄れる。

向いている人・向いていない人

Lettertraceの特性を踏まえると、向き不向きは比較的はっきりしている。

向いているケース

  • Next.js・Supabase・環境変数管理に慣れたエンジニアが自社にいる、あるいは自分自身がそうしたスキルを持っている
  • 各AIプロバイダーのAPIキーをすでに業務で保有しており、追加の契約なしに監視を始められる
  • 月額のサブスクリプション費用を避けたい、あるいは監視対象のブランド・トピックが少数で商用ツールの最小プランでも過剰投資に感じる
  • モデルのバージョンを自分の意思で固定し、同一条件での再現性を重視した検証を行いたい研究・検証目的のユーザー
  • OSSであることを活かして、社内の他システム(BIツールやSlack通知など)とAPI・MCP経由で連携したい

向いていないケース

  • Web開発の知識がなく、環境構築やサーバー保守に時間を割けない担当者
  • すぐに使えるダッシュボードと手厚いサポートを求めるマーケティングチーム
  • 監視対象のブランド・エンジン・頻度が多く、運用担当者の工数よりも定額のわかりやすいコストを優先したい組織
  • エンタープライズレベルのSLA・セキュリティ監査・データガバナンス要件が求められる大企業(OSSゆえに保証の枠組みが弱い)

導入時の注意点・リスク

実際に導入を検討する際は、以下の点を事前に確認しておくと失敗が減る。

まず、ENCRYPTION_KEYの管理は特に重要だ。この鍵を紛失すると、保存済みのAPIキーが復号不能になり、登録し直しが必要になる。バックアップ体制を整えたうえで運用を始めるべきだろう。

次に、サーバーレス環境での実行時間制限に注意したい。Next.jsのAPIルートは同期的に処理されるため、大量のプロンプトセットを一度に実行しようとすると、Vercelのようなサーバーレス環境ではタイムアウトのリスクがある。公式ドキュメントでも、プロンプト数が多い場合はNode常駐サーバーの利用やmaxDurationの引き上げが推奨されている。

また、プロジェクトはローンチから日が浅く、本記事調査時点でのGitHubスター数は69、フォーク数は9、オープンな未解決Issueは1件、マージ済みプルリクエストは12件という規模感だった。大規模OSSと比べればコミュニティはまだ小さく、今後のメンテナンス頻度や機能追加のペースは開発者個人のモチベーションに左右されやすい。長期運用を前提にするなら、フォークして自社で保守する前提を持っておくと安心だ。

セキュリティ面では、APIキーはSHA-256ハッシュで保存され、クライアントやCLIにはマスクされた値しか返却されない設計にはなっているが、セルフホストである以上、インフラそのものの堅牢性(Supabaseのアクセス権限設定、サーバーへの不正アクセス対策等)は利用者側の責任になる。ここは「運用を丸ごと任せられる」商用SaaSとの明確な違いであり、社内にセキュリティ運用の体制がない場合はリスクとして認識しておく必要がある。

最後に、レート制限については公式ドキュメント上で明示的な数値は示されておらず、各AIプロバイダー側のレート制限がそのまま適用される。監視対象・頻度を増やす際は、契約しているAPIプランのレート上限も併せて確認しておきたい。

よくある質問

Q1. Lettertraceとは何ですか?

自分のAPIキーでClaude・ChatGPT・Gemini・Perplexityを横断監視できる、MITライセンスのオープンソースAI可視性トラッカーです。

ブランド名とトピックを登録すると、実際のユーザーが尋ねそうな質問文を自動生成し、複数のAIモデルへ実行、回答内での自社・競合の言及状況を継続的に記録するツールです。GitHubで「letterstory/lettertrace」として公開されています。

Q2. Lettertraceは本当に無料ですか?

ソフトウェア自体の利用料は無料ですが、AIプロバイダーへのAPI利用料は別途発生します。

Lettertrace本体にライセンス費用やサブスクリプション料金はありません。ただし、Claude・ChatGPT・Gemini・Perplexityへの実際の問い合わせはユーザー自身が契約したAPIキー経由で行われるため、その分のトークン利用料は自己負担になります。加えて、Supabaseやホスティング環境の無料枠を超える場合はそちらの費用も発生し得ます。

Q3. BYOKとは具体的に何を意味しますか?

Bring Your Own Keyの略で、ユーザー自身が用意したAPIキーで各AIモデルを直接呼び出す方式です。

ツール提供元が代理でAPIを呼び出してマージンを乗せて再販するのではなく、利用者が自分のAnthropic・OpenAI・Google・Perplexityの契約でAPIを直接呼び出します。これにより価格の透明性が上がり、提供元への支払い依存(ベンダーロックイン)を避けられます。

Q4. どのAIモデルに対応していますか?

Claude(Anthropic)、ChatGPT(OpenAI)、Gemini・Google AI Overviews、Perplexity Sonarに対応しています。

個別のAPIキーを登録する方法のほか、ConcentrateやOpenRouterのようなLLMルーターの単一キーを使って複数モデルをまとめて呼び出す構成にも対応しています。

Q5. セルフホストにはどんな環境が必要ですか?

Node.js 22 LTSとSupabaseプロジェクト、各AIプロバイダーのAPIキーが最低限必要です。

Next.js 14ベースのアプリケーションのため、npm installと環境変数設定、Supabaseのスキーマ適用というWeb開発における一般的なセットアップ手順を踏みます。Dockerイメージも公開されているため、コンテナ環境での運用も選べます。

Q6. 商用のAI可視性ツールと何が違いますか?

料金体系とベンダーロックインの有無が最大の違いで、代わりにセットアップと保守の手間は自分で負います。

ProfoundやPeec AI、Otterly.AIのような商用SaaSは月額サブスクリプション(下位プランでも数十〜100ドル前後、横断監視プランでは200〜400ドル台)で提供され、セットアップの手間はほぼありません。Lettertraceはサービス利用料こそゼロですが、環境構築やインフラ保守はユーザー側の責任になります。

Q7. 日本語でも使えますか?

ダッシュボードやドキュメントは英語ですが、監視対象のプロンプト自体は日本語で登録できます。

Lettertrace自体のUIやREADMEに日本語ローカライズは用意されていません。ただし、AIモデルへ投げるプロンプトの生成元となるブランド名・トピックは日本語で入力しても機能する設計であるため、日本語での質問文をAIに投げて言及状況を追う使い方自体は可能です。

Q8. どんな担当者・企業に向いていますか?

エンジニアリングリソースがあり、月額固定費を避けてAI可視性を検証したいスタートアップや個人開発者に向いています。

Next.jsやSupabaseの構築経験があり、既にAIプロバイダーのAPIキーを保有しているチームであれば、追加のサブスクリプション契約なしに監視を始められます。逆に非エンジニアの担当者がすぐに使い始めたい場合や、手厚いサポートを求める場合は商用SaaSの方が適しています。

Q9. モデルバージョンを固定して再実行できるとはどういうことですか?

呼び出すAPIのモデルバージョンを自分の設定で明示的に固定でき、同じ条件での比較実行がしやすいという意味です。

商用SaaSではバックエンドが利用するモデルのバージョンが提供元の運用方針で決まり、いつ切り替わるかが利用者からは見えにくいことがあります。BYOK方式のLettertraceでは、どのAPIエンドポイント・モデルバージョンを呼ぶかをユーザー側のコード・設定で管理するため、検証時点のモデルを固定した状態での再実行や、バージョン間の差分比較がしやすくなります。

Q10. セキュリティ面で気をつけることはありますか?

APIキーは暗号化保存されますが、インフラ全体の安全管理はセルフホストする利用者自身の責任になります。

保存されたAPIキーはAES-256-GCMで暗号化され、クライアントには常にマスクされた値しか返却されない設計です。ただし、Supabaseのアクセス権限設定やサーバーへの不正アクセス対策など、インフラそのものの堅牢性は商用SaaSのように提供元が保証してくれるものではなく、利用者側で確保する必要があります。また暗号化に使うENCRYPTION_KEYを紛失すると保存済みキーが復号できなくなる点にも注意してください。

関連用語

関連記事

参考文献

  1. Lettertrace公式サイト
  2. GitHub - letterstory/lettertrace
  3. letterstory/lettertrace | DeepWiki
  4. Lettertrace: Track your AI visibility for free (using your own API keys!) | Product Hunt
  5. Lettertrace - AI Tool Details & Review | Onei AI
  6. Peec AI Pricing
  7. OtterlyAI Pricing

関連用語

  • AEO(Answer Engine Optimization)

    AEO(Answer Engine Optimization)とは、フィーチャードスニペット・音声検索・AI Overview・ChatGPT回答に選ばれるコンテンツに最適化する手法。SEO×LLMO両立の基本戦略を5ステップで解説します。

  • Ahrefs

    Ahrefsは、シンガポール発の業界標準 SEO・被リンク分析ツール。世界最大規模の被リンクインデックスを持ち、競合分析・キーワード調査・サイト監査・コンテンツ分析を高精度で実行できます。月額99ドル〜。

  • グラウンディング

    グラウンディングとは、LLMの回答を信頼できる外部情報源(Web・社内文書)に「接地」させて、ハルシネーション(嘘)を防ぐ仕組み。RAGはグラウンディングの代表的な実装方法です。

  • GEO(Generative Engine Optimization)

    GEOとは「Generative Engine Optimization(生成エンジン最適化)」の略で、Perplexity・ChatGPT・Google AI Overviewなど生成AIエンジン上での自社コンテンツ表示を最適化する取り組み。LLMOとほぼ同義です。

  • トークン

    トークンとは、LLMが文章を処理する最小単位。「単語」より細かく、英語なら約4文字 = 1トークン、日本語なら1〜2文字 = 1トークンが目安。API料金もトークン単位で決まります。

  • Perplexity

    Perplexity(パープレキシティ)とは、回答に必ず引用元(出典URL)を表示する米国発のAI検索エンジン。2022年公開で急速に成長中。LLMOで「サイテーションされる」最初の主戦場として重視されています。

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