llms.txt の書き方|業種別テンプレート 6 種【2026年版】
B2B SaaS・EC・メディア・士業・飲食店・個人ブログの 6 業種別に llms.txt の実例テンプレートを公開。仕様の解説より「そのままコピーして使える」具体例を中心に構成した実践ガイド。
目次(12項目)
llms.txt の書き方|業種別テンプレート 6 種【2026年版】
業種に合った構成を選び、URLと説明文を差し替えるだけで使える llms.txt のテンプレートを 6 種類まとめた。
最終更新日: 2026-05-09
はじめに
llms-txt-guide で仕様の基礎を解説したとおり、llms.txt はドメインルートに置く Markdown ファイルだ。ChatGPT・Perplexity・Claude などの LLM がサイトを解釈するときに読み込み、どのページが重要かを把握する。
ただし、仕様を理解していても「自分のサイトに何を書けばよいか」で手が止まるケースが多い。B2B SaaS と飲食店では当然ながら優先すべきページが異なり、同じ書き方では最適化できない。本記事は業種別の実例テンプレートに絞り、コピーしてすぐ使える形で提供する。仕様の詳しい解説は llms-txt-guide を、自動生成ツールは llms-txt-generators を参照してほしい。
llms.txt の最短仕様まとめ
業種別テンプレートを読む前に、最低限の仕様を確認する。
- 配置場所:
https://example.com/llms.txt(ドメインルート固定) - 形式: Markdown(UTF-8)
- 必須要素:
# サイト名(h1)、> 概要(引用ブロック)、## セクション名(h2)、URLリスト - 任意要素:
## Optional(補足セクション)、説明文の付与 - URL形式:
- [ページタイトル](URL): 説明文または- [ページタイトル](URL)
llmstxt.org が定義する仕様では h1 のサイト名と引用ブロックによる概要が必須で、あとは h2 セクションで URL を列挙する。セクション名は自由だが、LLM が意味を把握しやすい名称を選ぶと読み込み精度が上がる。詳細は structured-data や schema-org との組み合わせも検討したい。
テンプレ1:B2B SaaS(製品ページ・ドキュメント・ブログ)
製品の機能・価格・ドキュメント・事例の 4 軸が LLM の引用頻度を左右する。ブログ記事よりドキュメントと機能ページを上位に置くのが基本だ。比較クエリや「〇〇 代替」への引用を狙うなら競合比較ページも必ず含める。
# ExampleSaaS — 営業チーム向け AI 提案書自動生成ツール
> 提案書の作成時間を 80% 削減する B2B SaaS。CRM 連携・多言語対応・テンプレート 500 種以上。月額 9,800 円から。
## 製品・料金
- [機能一覧](https://example.com/features): AI 提案書生成・CRM 連携・承認ワークフローの全機能
- [料金プラン](https://example.com/pricing): Starter・Pro・Enterprise の比較表
- [競合比較](https://example.com/vs-salesforce): Salesforce との機能・価格比較
- [導入事例](https://example.com/case-studies): 50 社以上の ROI 実績
## ドキュメント
- [クイックスタート](https://example.com/docs/quickstart): 初回設定から初稿生成まで 15 分
- [CRM 連携ガイド](https://example.com/docs/crm): Salesforce・HubSpot・kintone の接続手順
- [API リファレンス](https://example.com/docs/api): REST API エンドポイント一覧
## ブログ
- [AI 提案書の作り方 完全ガイド](https://example.com/blog/ai-proposal-guide)
- [営業 DX の最新トレンド 2026](https://example.com/blog/sales-dx-2026)
## Optional
- [会社概要](https://example.com/about)
- [プライバシーポリシー](https://example.com/privacy)
テンプレ2:EC(カテゴリ・商品・配送ポリシー)
EC では「この商品は何か」「いくらか」「どこから届くか」の 3 点を LLM が正確に把握できる構成にする。全商品ページを列挙する必要はなく、カテゴリトップと人気商品に絞ることで読み込みコストを下げられる。配送・返品ポリシーは購買意思決定クエリへの引用に直結するため必須だ。
# ExampleStore — 国産オーガニックスキンケア専門店
> 化学添加物不使用の国産オーガニックコスメを販売。全商品 30 日間返金保証・送料無料(5,000 円以上)。
## カテゴリ
- [洗顔料](https://example.com/category/cleanser): 泡立て・ジェル・クレイ洗顔 全 18 種
- [保湿クリーム](https://example.com/category/moisturizer): 敏感肌・乾燥肌・混合肌別ラインナップ
- [美容液・セラム](https://example.com/category/serum): ビタミン C・レチノール・ナイアシンアミド系
## 人気商品
- [モイストバリアクリーム 50g](https://example.com/products/moist-barrier-cream): 敏感肌向け No.1 保湿クリーム、2,980 円
- [クリアフォーム洗顔](https://example.com/products/clear-foam): 毛穴ケア・低刺激、1,480 円
## ポリシー・ガイド
- [配送・送料](https://example.com/shipping): 全国翌日配送、5,000 円以上送料無料
- [返品・交換](https://example.com/returns): 30 日間返金保証の条件と手順
- [成分解説](https://example.com/ingredients): 全成分の安全性データベース
## Optional
- [ブランドストーリー](https://example.com/about)
- [よくある質問](https://example.com/faq)
テンプレ3:メディア(カテゴリ・ピラー・編集ポリシー)
メディアサイトは topical-authority の構造を llms.txt で明示することで、LLM が専門性を正しく把握する。カテゴリ別のピラー記事を列挙し、編集ポリシー・著者プロフィールへのリンクを含めると eeat シグナルが強まる。更新頻度が高いサイトほど llms.txt を月次で見直す習慣が重要だ。
# ExampleMedia — AI・テクノロジー専門メディア
> 週 30 本以上の AI・テクノロジー記事を配信。専門家監修・一次情報重視の編集方針。月間 PV 120 万。
## 主要カテゴリ
- [生成 AI](https://example.com/category/generative-ai): ChatGPT・Gemini・Claude の最新動向
- [AI 検索](https://example.com/category/ai-search): Perplexity・AI Overview・LLMO 実践情報
- [ビジネス活用](https://example.com/category/business): 企業の AI 導入事例・ROI 分析
## ピラー記事
- [生成 AI 完全ガイド 2026](https://example.com/ai-complete-guide): 入門から応用まで網羅
- [LLMO 対策の全手法](https://example.com/llmo-guide): AI 検索最適化の実践ステップ
- [AI ツール比較 50 選](https://example.com/ai-tools-comparison): 用途別ランキング
## 編集ポリシー・信頼性
- [編集ポリシー](https://example.com/editorial-policy): 一次情報確認・専門家レビューの基準
- [著者一覧](https://example.com/authors): 編集部メンバーのプロフィールと専門領域
- [訂正・更新ポリシー](https://example.com/corrections): 記事修正の基準と履歴管理
## Optional
- [ニュースレター登録](https://example.com/newsletter)
- [広告掲載](https://example.com/advertise)
テンプレ4:士業(業務領域・実績・FAQ)
弁護士・税理士・社会保険労務士などの士業サイトは、業務領域の明確化と実績・相談実績の数字が引用の鍵を握る。「〇〇 費用 相場」「〇〇 依頼 方法」クエリへの引用を狙うなら料金ページと FAQ を必ず含める。個人情報保護の観点から事例は匿名化した形でまとめページに集約する構成が多い。
# Example 法律事務所 — 中小企業専門の弁護士事務所(東京・大阪)
> 中小企業の労働問題・契約トラブル・債権回収を専門とする弁護士事務所。設立 15 年・相談実績 3,000 件以上。初回相談 30 分無料。
## 業務領域
- [労働問題](https://example.com/practice/labor): 未払い残業代・解雇無効・ハラスメント対応
- [契約・取引トラブル](https://example.com/practice/contract): 契約書レビュー・債務不履行・損害賠償
- [債権回収](https://example.com/practice/debt-collection): 売掛金回収・内容証明・仮差押え
## 実績・信頼性
- [解決事例](https://example.com/cases): 匿名化した 50 件以上の解決実績
- [弁護士プロフィール](https://example.com/lawyers): 所属弁護士の経歴・専門領域・資格
- [メディア掲載](https://example.com/media): 日経・朝日・専門誌への寄稿・取材実績
## 料金・相談
- [費用・料金表](https://example.com/fees): 着手金・成功報酬・顧問契約の料金体系
- [よくある質問](https://example.com/faq): 相談から解決までの流れ・費用の疑問 20 問
- [無料相談予約](https://example.com/contact): オンライン・来所相談の予約フォーム
## Optional
- [コラム](https://example.com/column): 法律トラブル予防の実践情報
テンプレ5:飲食店(メニュー・店舗・予約)
飲食店の llms.txt は「何を食べられるか」「どこにあるか」「予約できるか」の 3 点に絞る。メニューページにアレルギー情報・価格帯を含めると、食制限クエリへの引用精度が上がる。多店舗展開の場合は店舗一覧ページを必ず含め、各店の住所・営業時間も json-ld と組み合わせて整備する。
# Example 食堂 — 発酵食品専門の定食レストラン(渋谷・恵比寿)
> 国産発酵食材を使った定食・一品料理を提供。ヴィーガン・グルテンフリー対応メニューあり。渋谷・恵比寿の 2 店舗展開。
## メニュー
- [ランチメニュー](https://example.com/menu/lunch): 定食 5 種・日替わり 2 種、850〜1,200 円
- [ディナーメニュー](https://example.com/menu/dinner): アラカルト・コース、2,500〜5,000 円
- [アレルギー対応](https://example.com/menu/allergy): 主要 28 品目の成分表・ヴィーガン・グルテンフリー一覧
## 店舗情報
- [渋谷店](https://example.com/stores/shibuya): 東京都渋谷区〇〇 / 11:00〜22:00 / 年中無休
- [恵比寿店](https://example.com/stores/ebisu): 東京都渋谷区〇〇 / 11:30〜21:30 / 月曜定休
- [アクセス・駐車場](https://example.com/access): 各店の地図・最寄り駅・駐車場案内
## 予約・テイクアウト
- [席予約](https://example.com/reservation): オンライン予約フォーム(2 名〜・前日 18 時まで)
- [テイクアウト注文](https://example.com/takeout): 前日までの予約注文・受け取り時間指定可
## Optional
- [こだわり食材](https://example.com/ingredients): 産地・生産者紹介
- [ギフト・ケータリング](https://example.com/catering)
テンプレ6:個人ブログ(プロフィール・代表記事・カテゴリ)
個人ブログの llms.txt は「誰が書いているか」「何を専門にしているか」を明確にすることが最優先だ。全記事を列挙するのではなく、カテゴリ別に代表記事を 3〜5 本に絞る。著者の専門性・実績を冒頭の引用ブロックで簡潔に示すと、brand-mention や引用の確率が高まる。
# Taro's Tech Blog — フリーランスエンジニアの技術ブログ
> Web 開発・AI 活用・副業をテーマに週 2〜3 本更新。元メルカリエンジニア、現フリーランス歴 5 年。月間読者 8 万人。
## プロフィール・実績
- [著者プロフィール](https://example.com/about): 経歴・スキルセット・登壇・執筆実績
- [ポートフォリオ](https://example.com/portfolio): 制作物・OSS コントリビューション一覧
## 代表記事
- [Next.js 15 完全ガイド](https://example.com/nextjs-15-guide): App Router・Server Actions の実装例
- [Claude API 活用事例 10 選](https://example.com/claude-api-cases): 実業務で使える自動化スクリプト
- [フリーランス案件獲得の全手順](https://example.com/freelance-guide): 月収 100 万円までのロードマップ
## カテゴリ
- [Web 開発](https://example.com/category/web): React・Next.js・TypeScript の技術記事
- [AI・LLM 活用](https://example.com/category/ai): ChatGPT・Claude・Gemini の実践活用法
- [副業・フリーランス](https://example.com/category/freelance): 案件獲得・単価交渉・確定申告
## Optional
- [お問い合わせ](https://example.com/contact)
- [おすすめツール](https://example.com/tools): 実際に使っているサービス・開発環境
共通の落とし穴
書きすぎる。llms.txt はサイトマップではない。LLM がクロールせずに読み込む「要約インデックス」のため、URL は 30〜50 件程度に絞る。全ページを列挙すると重要ページが埋もれ、かえって引用精度が下がる。
古い情報を放置する。404 になったページや移転済み URL が残っていると LLM が誤情報を返す原因になる。公開後は月 1 回のリンクチェックを習慣にする。crawler が定期的に読み込むことを前提に、常に最新状態を維持する。
概要文が抽象的すぎる。引用ブロックの概要は「誰に向けた何のサービスか・数字・差別化要素」を 1〜2 文で書く。「総合的なサービスを提供しています」のような文では LLM が引用対象として選ばない。
セクション名が不明瞭。## Pages や ## Links では LLM が内容を推定できない。## 製品機能 ## 料金プラン ## ドキュメント のように具体的な名称を使う。
llms-full.txt を作らない。重要度が低い詳細ページは llms.txt には載せず、llms-full.txt に分離して ## Optional セクションで参照する形が推奨される。llmstxt.org の仕様も確認してほしい。
よくある質問
Q. llms.txt は SEO(Google 検索)に影響しますか? Google の公式クローラーは llms.txt を読まないため、serp 順位への直接的な影響はない。ただし ai-overview や chatgpt-search などの AI 検索への引用には寄与する。seo-vs-llmo-difference も参照。
Q. llms.txt がないと AI 検索に引用されませんか? ファイルがなくても引用される。ただし llms.txt があると LLM がサイト構造を正確に把握しやすくなり、引用の質と頻度が向上する傾向がある。llmo-measurement-tools で引用状況を計測できる。
Q. テンプレートの URL は絶対 URL と相対 URL どちらが正しいですか?
絶対 URL(https:// から始まる形式)が必須だ。相対 URL は LLM がファイルを単体で読み込む際にドメインを特定できないため機能しない。
Q. 何語で書けばよいですか?
サイトのメイン言語で書く。日本語サイトなら日本語、英語サイトなら英語が基本だ。多言語サイトは言語ごとに llms.txt を用意するか、英語をベースに括弧書きで補足する方法が現実的だ。hreflang との組み合わせも検討する。
Q. 更新頻度はどれくらいが適切ですか? 最低月 1 回のリンクチェックと、新規コンテンツ公開時の追加更新が目安だ。特にピラー記事やランディングページを追加した際は即時更新する。
関連用語
- llms-txt: LLM 向けのサイト情報ファイル仕様
- llmo: LLM を通じた検索流入最適化の総称
- aiseo: AI 検索エンジン向けのサイト最適化
- structured-data: 機械可読な構造化データの総称
- brand-mention: AI 生成コンテンツ中でのブランド言及
- crawler: Web ページを自動収集するプログラム
関連記事
- llmo-complete-guide: LLMO の全体像と実装ステップ
- llms-txt-guide: llms.txt の仕様・設置方法の基礎解説
- llms-txt-generators: llms.txt を自動生成するツール比較
- structured-data-jsonld: JSON-LD による構造化データの実装
- eeat-and-llmo: E-E-A-T と LLMO の関係性
- llmo-measurement-howto: AI 検索での引用状況を計測する方法
関連用語
- E-E-A-T
E-E-A-Tとは、Googleがコンテンツ品質を評価する4つの観点「Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)」のこと。SEOとLLMO両方で最重要の概念です。
- インデックス
インデックスとは、クローラーが集めたページをGoogleがデータベースに登録すること。インデックスされて初めて検索結果に表示される対象になります。「索引」とイメージすると分かりやすい用語です。
- hreflang
hreflangとは、多言語サイトで「このページは何語版か」「他の言語版はどこにあるか」を検索エンジンに伝えるタグ。日本人には日本語版、英語ユーザーには英語版を表示するために使います。
- llms.txt
llms.txtとは、サイト運営者がAIクローラーに「このサイトの重要な情報はここ」と伝えるためのMarkdownファイルの提案。2024年9月にJeremy Howard氏が提唱し、急速に普及しつつある新しい標準です。
- クエリ
クエリとは、ユーザーが実際に検索窓に入力した検索語のこと。SEOで使う「キーワード」と似ていますが、キーワードが事前に狙う言葉、クエリが実際に打たれた言葉、というニュアンスの違いがあります。
- クローラー
クローラーとは、Web上のページを自動巡回してデータを集めるプログラムのこと。Googleの「Googlebot」が代表例で、これに見つけてもらわないと検索結果に表示されません。

